Tottori University

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塩処理条件下におけるトマトの生育と耐塩性を向上させる細菌菌株を選抜しました。

Effect of Burkholderia sp. and Pseudomonas spp. inoculation on growth, yield, and absorption of inorganic components in tomato ‘Micro-Tom’ under salinity conditions
Hiroki Nakahara, Naotaka Matsuzoe, Takeshi Taniguchi, Ping An
(Burkholderia属およびPseudomonas属菌株の接種が塩処理条件下におけるトマト ‘Micro-Tom’ の生育、収量、無機成分吸収に及ぼす影響)

Journal: Journal of Plant Interactions


農地の塩害は世界的な環境問題であり、農業生産を低下させる一因となっています。本研究では、トマト栽培圃場から分離した細菌菌株の中から、植物生育促進因子の産生能が高い菌株を選抜し、選抜菌株をトマトのモデル品種 ‘Micro-Tom’ に接種することで、塩処理条件下におけるトマトの生育を促進する細菌菌株を探索しました。既存研究では、細菌接種による塩処理条件下のトマトの生育への影響は、地上部(茎と葉)の生育量のみでの評価がほとんどですが、本研究では、根・茎・葉の生育量および果実収量に基づいて細菌接種による生育への影響を評価し、トマトの生育および耐塩性を向上させるPseudomonas属菌株を選抜しました。さらに、選抜菌株を接種したトマトは、塩処理条件下の根におけるNa吸収量が高かったにも関わらず、根における水分含量や無機成分吸収の恒常性を維持しており、本細菌接種は植物の耐塩性向上に関与していることが示唆されました。


本研究の概要