Tottori University

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コムギに高温・乾燥耐性を付与する遺伝子のゲノム部位が同定されました。

Genomic analysis for heat and combined heat–drought resilience in bread wheat under field conditions
Michael O Itam, Ryosuke Mega, Yasir S A Gorafi, Yuji Yamasaki, Izzat S A Tahir, Kinya Akashi, Hisashi Tsujimoto
(野外環境におけるパンコムギの高温および高温・乾燥複合耐性に関するゲノム解析)

Journal: Theoretical and Applied Genetics

コムギ近縁野生種、タルホコムギ(Aegilops tauschii)を用いて開発した、パンコムギの多様性集団をスーダン・ワドメダニの高温条件および高温・乾燥複合条件で栽培し農業形質を調査した。一方、この系統を多数のDNAマーカーで調査し、形質とマーカーの連鎖から、この耐性に関連する量的遺伝子座を染色体上に位置づけた。また、対立遺伝子解析から耐性遺伝子が野生種から来ていることを明らかにした。さらに、その位置にあり、耐性に関与していると考えられる遺伝子の候補を見いだした。この結果は、気候変動に強いパンコムギの育種に向けて、あらたな遺伝資源発掘に関係するものであり、今後の高温・乾燥耐性育種の礎になる内容を含んでいる。