南アフリカにおけるエルニーニョ・南方振動が牧草地生産性に与える影響を明らかにしました。
- 2026/09/29
- 研究成果
Investigating the impact of El Niño–Southern Oscillation on rangeland productivity in the Limpopo Province, South Africa
Phumzile Maluleke, Mokhele E. Moeletsi and Mitsuru Tsubo
Journal: International Journal of Climatology
本研究では、南アフリカ・リンポポ州の10地域における1999年から2024年までの気象データ、衛星由来の乾物生産量データおよび海洋ニーニョ指標(ONI)データを用い、エルニーニョ・南方振動(ENSO)が牧草地の生産性に与える影響を調査しました。分析の結果、降水量には明瞭な長期トレンドは見られなかったものの、乾物生産量は東部および南部地域で増加傾向を示しました。また、ラニーニャ現象が発生する年においては、11月~1月に平年以上の降水量をもたらすことで続く2月~4月の生産性が高水準に保たれる一方、エルニーニョ現象が発生する年では降水量が減少し、その後の生産性低下につながることが明らかになりました。
本研究の成果は、ENSOに基づく気候情報を衛星由来の植生モニタリングと統合することが、干ばつへの備えを強化する可能性を示しています。これらの知見は、乾燥地における気候レジリエンスを備えた牧草地管理を支援する上で極めて有用です。

南アフリカ・リンポポ州の研究対象地 (Maluleke et al., 2026)

