南アフリカにおける複合的な極端気象がトウモロコシ生産に及ぼす影響を明らかにしました。
- 2026/03/24
- 研究成果
Compound hot-dry days (CHDDs) and their implications on maize yields in the Free State province, South Africa
Mokhele Moeletsi and Mitsuru Tsubo
Journal: International Journal of Climatology
本研究は、南アフリカ・フリーステート州の5地域における1950年から2023年のデータを用い、高温と乾燥が同時に発生する「複合的高温乾燥日(CHDDs)」の変動性、エルニーニョ南方振動(ENSO)との関連性、およびトウモロコシ生産への影響を調査しました。データ分析の結果、CHDDsは長期的に有意な増加傾向にあり、特にエルニーニョ現象と強い正の相関があることが明らかになりました。エルニーニョ期にはCHDDsが急増し、トウモロコシ収量に深刻な減収をもたらす一方、ラニーニャ期や中立年にはそのリスクが抑制されます。
本研究の成果は、予測精度の高いENSO指数を活用することで、季節的なCHDDsを事前予測が可能であることを示しています。この知見は、国家レベルの食料安全保障を展望する上で極めて有用です。気候変動が加速する中、農業セクターには、こうした複合的な極端気象に対するレジリエンスの強化に向けた、多角的な対策が求められています。

南アフリカ・フリーステイト州の研究対象地 (Moeletsi and Tsubo, 2026)

