さくらサイエンスプログラムでウズベキスタンから招へいしました。
- 2025/02/28
- お知らせ
2月9日から24日まで、ウズベキスタンのサマルカンド国立大学の教員や学生たち6名を乾燥地研究センターで受け入れました。同大学のアグロバイオテクノロジー食料安全保障研究所の若手教員2名と学生4名は、ウズベキスタンでの農業生産と生計向上に向けて鳥取大学で実験や演習に取り組みました。
具体的には、低コストの節水かんがい、荒廃が進む牧草地の修復、耐乾性のある牧草の導入試験、キヌアなどの耐乾性の高い作物の生理分析という分野で、3つの研究室に分かれて将来の共同研究に向けた実習実験を行いました。
ウズベキスタンでは、近年の気候変動による干ばつにより、水不足と塩害が年々深刻になり、同国の食料生産は既に危機的な状態にあると言われます。そこで、乾燥地研究センターと共同での研究・教育活動が重視されています。
ウズベキスタンからの研究員や学生たちは、鳥取大学での実験施設を活用して、実践的な実験や実習ができたことにとても感激をしていました。そして将来、留学や研究で再び鳥取に来たいという希望を胸にして帰国しました。
参加者は、地域の農業者も参加する農村開発手法を学んだ他、鳥取県の園芸試験場も訪問し、地域農業に資する研究の意義も学びました。こうして、気候変動下でも耐えうる農業イノベーションと農村の生計向上を協創していく機運が高められました。また、鳥取大学の学生も実験をサポートして、ウズベキスタンを訪問して実験を希望する学生も現れました。
乾地研は、サマルカンド国立大学との研究交流を継続し、中央アジアで暮らす人々の生活と地域経済向上のために、中央アジアから今後も受け入れていく予定です。

鳥取砂丘にて:滞在中は雪がよく降りましたが、無事に過ごせました。

鳥取県園芸試験場にて:開発されたいちごの栽培試験の概要を学びました。

実験実習の様子:鳥大の学生もサポートして、分析作業を行いました。

実験実習の様子:乾燥地研究センターで教員の指導の下で実験の実習を行いました。

乾地研にて:受け入れた教員や支援した日本人学生の出席の元、坪副センター長より修了証書を受け取りました。