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砂丘研究100周年記念事業講演会とパネル展を開催しました。

 1923年に鳥取大学農学部の前身である鳥取高等農業学校の原勝教授が、鳥取市の湖山砂丘地で砂丘研究(砂防造林の研究)を開始して今年で100年を迎えました。この節目に「砂丘研究から乾燥地研究への100年」と題して、記念講演会(12月20日)とパネル展(12月19日~21日)を鳥取市内のとりぎん文化会館で開催しました。
 記念講演会では、中島廣光学長の挨拶に続き、井上光弘名誉教授による講演「砂丘研時代の研究:砂丘農業の発展に向けて」と、山本太平名誉教授による講演「鳥取砂丘から世界の乾燥地研究への展開」が行われました。井上名誉教授の講演では、砂丘研究黎明期での砂丘地での砂防造林技術開発や、日本初のスプリンクラー開発等の成果とともに、研究者が地域の課題に熱い情熱と信念をもって取り組んだ姿が紹介されました。山本名誉教授の講演では、鳥取砂丘での研究成果を背景に、1970年代当初、初めて海外の乾燥地研究に取り組んだ研究者の状況が紹介されました。山本名誉教授自身が2年間現地滞在したイランでの共同研究や、イラン革命によりプロジェクトが中断し、その後行われた中国内蒙古での共同研究について、ご専門のかんがい研究の観点から当時の状況を話されました。2名の名誉教授による講演を受けて、辻本センター長が「乾燥地研究の今~砂漠化、乾燥地農業、気候変動~」と題し、現在の乾燥地が抱える課題、乾燥地研の若手研究者が行っている最新の研究、そして今後の展望について講演しました。
 最後の閉会挨拶では、乾燥地研究センターの活動を地域で支えていただいている、とっとり乾地研倶楽部の吉田幹男会長から、乾燥地研究センターへの熱いエールを頂きました。講演会は124名の参加者を得て盛会の中、終了しました。
 参加いただいた皆様、ありがとうございました。

 なお、この100年間で研究者が世界各地で撮りためた写真のアーカイブ化を現在進めています。本年度中には写真の一部を「デジタルアーカイブ砂丘研究から乾燥地研究へ:写真で辿る100年(仮題)」として公開予定です。
 こちらもご期待ください。

中島学長あいさつ

井上名誉教授による講演

山本名誉教授による講演

辻本センター長による講演

同時開催したパネル展