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ソルガムの穀粒のミネラル含量と乾燥耐性の関係が明らかにされ、ミネラルによる乾燥耐性品種の選抜が可能になるかもしれません。

Genetic variation for grain nutritional profile and yield potential in sorghum, and the possibility of selection for drought tolerance under irrigated conditions
Nasrein Mohamed Kamal, Yasir Serag Alnoor Gorafi, Hisashi Tomemori, June‑Sik Kim, Gamila Mohamed Idris Elhadi, and Hisashi Tsujimoto
(ソルガムにおける穀物栄養プロファイルと収量ポテンシャルの遺伝的変異、および灌漑条件下での干ばつ耐性選抜の可能性)

Journal: BMC Genomics

ソルガムにおける穀物の栄養価、収量、および干ばつへの耐性を向上させるのは難しい課題です。これは、これらの特性が遺伝的に非常に複雑であるためです。そのため、干ばつに対する耐性を持つ新しい品種を育成するには、多くの異なる条件下で多くの植物系統を試験する必要があり、そのために多大な時間と労力が必要です。ところで、干ばつに対する耐性の低下は、植物が養分を吸収し蓄積する能力に関連しています。したがって、穀粒が悪いミネラル状態にどれだけ適応できるかが大きく関与します。そこで、本研究において、私たちは、干ばつ下での複雑な試験を行う必要なく、通常の成長条件下で穀物の重さと栄養プロフィールを基に、干ばつに耐性を持つ品種をスクリーニングする方法を提案しています。この研究では、穀物の栄養価と収量に寄与する遺伝子の場所を明らかにすることで重要な情報を提供しています。また、これらの情報は、高収量で栄養価が高く、干ばつに強いソルガム品種を育成するための育種事業にも役立ちます。

図. 穀物のミネラル状態が植物の干ばつストレスへの適応および耐性に及ぼす影響。