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マカロニコムギの多様性集団を作り、これを利用して高温耐性遺伝子を同定しました。

Harnessing diversity of the wild emmer wheat for genetic improvement of durum wheat
Balla, M.Y., Gorafi, Y.S.A., Kamal, N.M., Abdalla, M.G.A., Tahir, I.S.A. and Tsujimoto, H.

Journal: Theoretical and Applied Genetics

Exploiting wild emmer wheat diversity to improve wheat A and B genomes in breeding for heat stress adaptation
Balla, M.Y., Gorafi, Y.S.A., Kamal, N.M., Abdalla, M.G.A., Tahir, I.S.A. and Tsujimoto, H.

Journal: Frontiers in Plant Science


これら2つの論文では、コムギのAおよびBゲノムを改良するために、9系統の野生エンマコムギとマカロニコムギの品種の戻し交配し、その後代から多様性を拡大した集団を作りました。そこの集団から樹立した系統を多数のDNAマーカーでジェノタイピングするとともに、スーダンで高温ストレス耐性を調査し、高温耐性に関与する染色体部位を同定しました。選抜した系統はマカロニコムギの育種素材として利用でき、また、これまでに見いだしてきたパンコムギのDゲノムの高温耐性遺伝子と合わせることで、非常に高温に強い系統を作ることが期待されます。


多様性を拡大したマカロニコムギの開発と高温耐性評価。(a)野生エンマコムギ、(b)野生エンマコムギから染色体の部分を導入した多様性系統、(c)スーダンでの高温耐性評価。