乾燥地植物資源バンク室のホームページです

サイトマップ

お問い合わせ

ワサビノキ

  • ワサビノキ畑@スーダン
  • 葉
  • 幹
  • 花
  • 花
  • さく果
  • 種子
  • 葉のお茶
  1. 科名: ワサビノキ科
  2. 和名: ワサビノキ
  3. 英名: moringa, drumstick, horseradish tree, Ben oil tree
  4. 学名: Moringa oleifera
  5. 原産地: インド北西部(ヒマラヤ山脈の麓)



植物の説明
樹高5-15m程度の落葉低木。播種後1-5年で開花・結実するようになる。乾燥地研究センターでは、5月上旬~6月上旬に開花する。増殖は種子か挿木で行う。乾燥に強く、年間降水量250mm-2,600mmの地域で栽培される。低栄養および酸性からアルカリ性(pH4.5-9.0)の土壌で栽培できるが、湛水や霜には弱い。
種子には35-40%の油を含み、その内65-75%がオレイン酸である。近年は、種子油がバイオ燃料としても研究されている。種子には濁った水の浄化や殺菌、殺虫(ボウフラ)作用があることから、スーダンでナイル川の水の浄化に利用されてきた。1L当たり種子30-200mg(1-2粒)で、1-2時間で濁った水を浄化する。アフリカや南・東南アジア、アメリカでは、葉や若いさく果が野菜やお茶として利用されている。さく果は長さ約45cmにもなり、アスパラガスのような味がする。葉や若いさく果は必須アミノ酸、ビタミンA、C、タンパク質、カリウム、鉄、カルシウムに富む。根はワサビのような味がするため、薬味として利用されている。
 
利用部位:
葉(食用、飼料、薬用)、花(食用、薬用)、若いさく果(食用)、種子(食用、薬用)、種子油(水の浄化、食用、ランプ、石鹸、化粧用、バイオ燃料)、根(食用、薬用)、ゴム(タンニン用、染料)、幹(青の染料、製紙用)

参考文献
Hayder, M. 2011. Oil trees for energy in the Near East region. Food and Agriculture Organization of the United Nations, Regional Office for the Near East, Cairo, Egypt. (http://www.fao.org/docrep/015/i12559e/i12559e00.pdf)
Jahn. S.S.A., Hassan, A.M. and Burstaller, H. 1986. The tree that purifies water: cultivating multipurpose Moringaceae in the Sudan. Unasylva. 38(2): 23-28. (http://www.fao.org/docrep/r7750e/r7750e00.htm#Contents)
Lea, M. 2010. Bioremediation of turbid surface water using seed extract from Moringa oleifera Lam. (drumstic) tree. Current Products in Microbiology IG.2.1-IG.2.14.
Lim, T.K. 2012. Moringa oleifera. In: Edible Medicinal and Non-Medicinal Plants. Volume 3, Fruits. Springer, Netherlands, pp.453-485.

一覧ページに戻る