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アフリカバオバブ

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  1. 科名: アオイ科
  2. 和名: アフリカバオバブ
  3. 英名: African baobab
  4. 学名: Adansonia digitata
  5. 原産地: 北部を除くアフリカ大陸(アンゴラ、ベニン、ボツワナ、ブルキナファソ、カメルーン、チャド、ケープベルデ、コンゴ、コートジボワール、エリトリア、エチオピア、ガンビア、ガーナ、ギニア、ケニア、マラウィ、マリ、モーリタニア、モザンビーク、ナミビア、ニジェール、セネガル、シェラレオネ、ソマリア、南アフリカ、スーダン、タンザニア、トーゴ、ザンビア、ジンバブエ)



植物の説明
樹高30m、幹の直径5mにも達する落葉高木。世界で最も巨大で樹齢の長い植物の一つで、5,000年以上生きたものもあった。早くて8-10年で開花結実するようになる。一般的に年に一度開花・結実する。夜間から早朝にかけて開花し、主にコウモリが受粉を行う。乾燥に強く、年間降水量90-1,500mmの範囲に生息する。高温には強いが、霜には弱い。酸性および石灰質土壌でも栽培可能。増殖は種子か挿し木で行う。大きな木では、2,000ガロン以上の水を蓄えることができると考えられている。樹皮は耐火性が非常に強い。
果肉には、ビタミンC(オレンジの10倍)やB2が多く含まれる。他にビタミンA、B1、B3、B6も含む。果肉や種子はカリウム、カルシウム、マグネシウム、グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニンに富む。若い葉もホウレンソウのような味で、ビタミンCやA、タンパク質やアミノ酸、ミネラル(カルシウム、鉄、カリウム、マグネシウム、マンガン、モリブデン、リン、亜鉛)に富む。種子には約12-15%の油が含まれており、主にオレイン酸35.8%、リノール酸30.7%、パルミチン酸24.2%で構成される。
 
利用部位:
果実(食用、飼料、薬用)、葉(食用、飼料、薬用)、花(食用、薬用)、種子(食用、飼料、食用油の代用品、薬用)、幼苗の茎や根(食用)、成長した太い根(飢饉の際に食用)、樹液(飲料)、樹皮(繊維;索類、ロープ、引き具、ストラップ、マット、楽器の弦、弓の弦、帽子、杯、バスケット、紙)、幹(食器、木材、タンニン、燃料)、花粉(膠)、根(赤の染料)、ゴム(薬用)

参考文献
Hines, D.A., Eckman, K. 1993. Indigenous multipurpose trees of Tanzania: Uses and economic benefits for people. Food and Agriculture Organization of the United Nations. Ottawa, Ontario, Canada. (http://www.fao.org/docrep/x5327e/x5327e00.htm#Contents)
Lim, T.K. 2012. Adansonia digitata. In: Edible Medicinal and Non-Medicinal Plants. Volume 1, Fruits. Springer , Netherlands, pp.527-535.
Mbora, A., Jamnadass, R. Lillesø, J-P, B. 2008. Growing high priority fruits and nuts in Kenya: Uses and management. Nairobi. The World Agroforestry Centre. (http://www.worldagroforestry.org/downloads/publications/PDFs/B15956.PDF)
Wickens, G.E. and Lowe P. 2008. The Baobabs: The Pachycauls of Africa, Madagascar and Australia. Springer, London.

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