植栽林土壌を用いることでクブチ砂漠に移植したマツ実生の菌根形成と成長が促進されました。



Plantation soil inoculation combined with straw checkerboard barriers enhances ectomycorrhizal colonization and subsequent growth of nursery grown Pinus tabulaeformis seedlings in a dryland(草方格と組み合わせて植栽林土壌接種を行うことで、乾燥地における苗畑育生マツ実生の外生菌根形成とその後の成長が促進される)
掲載誌:Ecological Engineering
https://doi.org/10.1016/j.ecoleng.2021.106191



本研究では、中国内蒙古自治区に位置するクブチ砂漠の流動砂地を対象地として、設置した草方格にアブラマツ(Pinus tabulaeformis)を植栽する際に、同地域のアブラマツ植栽林から採取した土壌を接種して、マツと共生する外生菌根菌の感染を介したマツ実生の成長促進を試みました。土壌接種を行うと、菌根菌の感染率のみでなく、その機能的な多様性も向上しており、これが植物の窒素吸収や水利用を改善することでマツ実生の成長増加につながっている可能性が示されました。