本研究では、中国内蒙古自治区に位置するクブチ砂漠の流動砂地を対象地として、設置した草方格にアブラマツ(Pinus tabulaeformis)を植栽する際に、同地域のアブラマツ植栽林から採取した土壌を接種して、マツと共生する外生菌根菌の感染を介したマツ実生の成長促進を試みました。土壌接種を行うと、菌根菌の感染率のみでなく、その機能的な多様性も向上しており、これが植物の窒素吸収や水利用を改善することでマツ実生の成長増加につながっている可能性が示されました。