小型境界層風洞を用い、レキ面上における飛砂量の鉛直分布を解明しました。


Vertical Profiles of Wind-Blown Sand Flux over Fine Gravel Surfaces and Their Implications for Field Observation in Arid Regions
(レキ面上における飛砂量の鉛直分布と現場観測での意味合い)
https://www.mdpi.com/2073-4433/11/10/1029

劉佳啓プロジェクト研究員らの論文がAtmosphereに掲載されました。

小型境界層風洞を用い、直径5~10 mmのレキ面上における飛砂量の鉛直分布について検討しました(レキの被覆率を0~30%まで5%毎に設定し、風速は7~10 m/sまで1 m/s毎に変化させて観測)。被覆率が20%以上になると、どの風速においても高さが6~10 cmの間に対数分布から外れた1つのピークが見られました。また、高さ4 cmにおける飛砂量は被覆率や風速に関わらず、飛砂量全体の約20%を占めることが分かりました。このことは、現場の観測において、ただ1点の飛砂の観測値が地表面近くのトータルな飛砂量を推定する際に重要であることを示唆しています。



 
観測で使用した小型境界層風洞