全球の乾燥地を対象に、気候学的な乾燥度指標と衛星で観測される実際の乾燥度を比較することで、水収支的観点から新たに乾燥地を分類した論文が木村准教授によってNatural Hazardsに掲載されました。


Global detection of aridification or increasing wetness in arid regions from 2001 to 2013
(2001~2013年を対象にした乾燥地における乾燥化、湿潤化地域の全球抽出解析)
https://link.springer.com/article/10.1007/s11069-020-04080-y


国連環境計画(UNEP)で提示されている乾燥地の分類は、気候学的な水収支の観点に基づいて行われており、実際の乾燥度を示しているわけではありません。本研究では、衛星によってモニタリングされている実際の乾燥度と気候学的乾燥度を比較することで、乾燥地の中でも気候学的に安定している地域、乾燥化・湿潤化に移行している地域、土地が劣化傾向である地域、潅漑等による農耕地の増加で湿潤化している地域を抽出しました。


 
(解析例)近年、土地が乾燥化に移行している地域