劉佳啓プロジェクト研究員らの論文がCATENAに掲載されました。




Effects of plants with different shapes and coverage on the blown-sand flux and roughness length examined by wind tunnel experiments
(風洞実験による草本の形状と被覆率が飛砂量と粗度長に与える影響の解明)
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0341816220305269



黄砂の発生源に生育する草本を想定した模型(円柱・円錐・逆円錐)を対象に、小型境界層風洞及び圧電飛砂計を用い、草本の形状や被覆率が飛砂の堆積量、粗度長、フラックスに与える影響を調べました。円錐と逆円錐では、被覆率の増加に伴って粗度長が増加し、堆積量の増加傾向と一致しました。円柱では被覆率の増加に伴い粗度長は増加しましたが、ある程度の被覆率になると減少に転じ、ある閾値に収束しました。また、飛砂量の観測結果から、円柱は群落上部において飛砂を強く抑制し、捕捉を促進することが分かりました。逆円錐では、群落内部において飛砂を捕捉する効果が円錐同様にあり、群落上部では円柱の場合よりも捕捉する効果が高いことが分かりました。本研究結果は、飛砂や黄砂の抑制に有用な草本を選抜するための科学的根拠を提示する一つのブレークスルーになることを示唆しています。

 
 
草本を模した模型 流線のパターンと粗度長との関係