水移動と植物成長のシミュレーションモデルと天気予報を用いた大豆の潅水量の決定


Determining Irrigation Depths for Soybean Using a Simulation Model of Water Flow and Plant Growth and Weather Forecasts
(水移動と植物成長のシミュレーションモデルと天気予報を用いた大豆の潅水量の決定)



Hassan Mohamed研究員、藤巻教授らの論文がAgronomyに掲載されました。

灌漑をしなかった場合とやや少なめに灌漑した場合の、次の灌漑日までの積算蒸散量の2点の予測値から純収入を最大化するように天気予報を考慮しながら灌水量を決定する新しい方法を提示し、その効果を当センターの実験圃場において大豆を供試作物とした栽培実験を行い、自動灌漑区との比較を通じて検証しました。その結果、自動灌漑区に比べ新しい方法は16%少ない水で20%高い収量を得ることができ、22%高い純収入をもたらしました。本方法は筆者らが開発したこれまでの数値シュミレーションを用いた灌漑水量決定法に比べ、最適化に要する計算時間を2/3に短縮できる利点もあり、研修活動等を通じた普及が期待されます。



実験圃場の様子 Hassan Mohamed El Baki研究員