コムギは開花後の干ばつが最も収量に影響します。そこで、乾燥耐性コムギを育種するためには開花後の乾燥耐性を評価する必要があります。しかし、そのためには干ばつが発生する圃場で大規模に調査しなければなりませんでした。そこで、この研究では、化学物質を植物に散布することにより乾燥ストレスに似た条件を作出することを目指しました。その結果、低濃度の塩素酸カリウム溶液を散布したとき、乾燥状態と同様の葉緑素量の減少、光合成活性の低下、植物体内の炭素安定同位体量の上昇が見られました。
学術雑誌の表紙に掲載 | Nasrein M. Omer博士 |