モンゴルで放牧地生態系に関する本”Rangeland Ecosystems of Mongolia”を出版しました。




 


 鳥取大学では、気候変動が乾燥地に与える影響についての研究に取り組むため、2017年度から「砂漠化地域における地球温暖化への対応に関する研究 (通称:乾燥地×温暖化プロジェクト)」をスタートさせました。
 モンゴルは我々が現地の研究者とともに黄砂の発生や影響、対策について研究を続けている現場です。
 モンゴルの研究者との共同研究の成果として、我々はこれまでに「Rangeland Plants of Mongolia Vol.1, 2 (2015) Munkhiin Useg」、「黄砂:健康・生活環境への影響と対策 (2016):丸善」や「乾燥地の自然と暮らし:モンゴル (2016) 今井出版」を出版してきました。しかし、私たちの重要な研究対象である、モンゴルの放牧地 (草原)生態系を包括的に解説した適当な本が出版されていませんでした。
 このことから、今回、乾燥地×温暖化プロジェクトを開始するにあたり、モンゴル生命科学大学(旧モンゴル農業大学)のウンダルマ先生、モンゴル気象水文環境情報研究所のナツアグドルジ先生、筑波大学の田村先生、そして多くの日本、モンゴルの研究者の協力を得て、モンゴルの放牧地生態系の本を作りました。
 モンゴルの次世代を担う若者や実際に放牧地の管理に携わる方々を特に意識して、そしてモンゴルの人々以外でも理解できるように、モンゴル語と英語で作成しています。また、モンゴルの美しい放牧地生態系の姿を写真でも楽しんでいただければ幸いです。

 
モンゴル生命科学大学にて、共著者のウンダルマ先生と出版を祝いました。(2018.3.22)