大谷准教授(国際乾燥地研究教育機構、乾燥地センター兼務教員)、マズバウティン研究員(国際乾燥地研究教育機構)らの論文がYonago Acta Medica誌に掲載されました。


Impact of Maximum Air Temperature on Ambulance Transports Owing to Heat Stroke During Spring and Summer in Tottori Prefecture, Japan: A Time-stratified Case-crossover Analysis
(鳥取県の春・夏における熱中症救急搬送と最高気温との関連)


 近年の熱中症の急増には地球温暖化が大きく影響すると言われています。鳥取県は全国的にも人口あたりの熱中症による救急搬送数が高い地域であり、その対策は喫緊の課題です。そこで、どのような条件で、どの程度搬送リスクが悪化するか2017年の鳥取県の搬送データをケースクロスオーバー法という手法を用いて解析しました。
 その結果、最高気温が37℃以上の日は、30℃未満の日と比べて、熱中症による救急搬送のリスクが17倍になることがわかりました。また、真夏日における搬送リスクは夏季よりも春季で高くなることがわかりました。このような結果を踏まえたあらたな熱中症警戒システムの構築が期待されます。