土壌中および土壌面における水や熱や溶質の動態を解明し,その正確な予測あるいは測定を目指す研究分野です。植物(根)による吸水・肥料吸収も研究対象に
含まれます。本格的に始まったのは'50年代からで,コンピュータとともに発展した比較的新しい学問です。農学系学部あるいは工学部に研究室が設けられて
いますが,かなり基礎的な分野で,専門外の方からは一見何の役に立つのかわかりにくい研究が少なくありません。しかしながら,以下のような現場で役に立っ
ているか,もしくは将来役に立つ可能性があります。
- 乾燥地・半乾燥地における節水潅漑
- 肥料の利用効率の向上と肥料の溶脱による地下水汚染の防止
- 土壌面蒸発量や熱輸送量の予測精度の向上を通じた数値(天気)予報や気候変動予測モデルの精度向上
- 土砂災害や洪水の予測
- 仏像や城壁などの遺跡の保存と修復