テンシオメータ使用型蒸発法による土壌水分移動特性の逆解析
底面が閉鎖された土壌カラムの上面から蒸発させ,蒸発量(重量変化)および任意の深さの圧力水頭の経時変化を測定する実験から,逆解析により土壌水分移動特性を求めます。うまく実験を行なえば,10時間程度の蒸発実験で,およそ飽和から-800cmまでの土壌水分保持曲線と,-100〜-800cmの不飽和透水係数関数が得られます。
詳細な実験方法や考え方は,Simunek et al.(1998)を参照してください。
作者が推奨する方法(Simunek et al.らと若干異なる点)は以下のとおりです。
- 実験を短期間で終了させるため,カラムの高さは5cm程度とする。
- 重量は自動記録にせず,センサーをデータロガから外してセンサーごと重量をマニュアル測定する。この方が正確。
- 温度勾配が大きくならないように上部から白熱灯で土壌面に加温する。
- 土壌面の圧力水頭が-104cm以下(明らかに明化する)になる前に終了する。
積算蒸発量の経時変化データの指定方法および書式はこちら。
土壌水分保持曲線を独立に決定
これはWendroth(1993)の方法を若干改良した方法により,重量測定時におけるカラム平均体積含水率の(テンシオメータの測定値からの)推定値と実測値が一致するように土壌水分保持曲線のパラメータを決定する方法です。方法の詳細は作者に問い合わせてください。不飽和透水係数のパラメータのみがテンシオメータの測定値をもとに逆解析されます。
テンシオメータの本数
本ソフトウェアでは,テンシオメータによる測定値は2本分までしか扱えません。
テンシオメータの測定値が記録されているファイル
終了時のカラム平均体積含水率
%でなはく,0から1の値を入力してください。