多段流出法(Multi-Step Outflow Method)
多段流出法(MSO)は,初期が高水分で,上部境界条件がゼロフラックスのカラムの下端圧力水頭を,セラミック(もしくは膜)フィルターを介して段階的に下げ,流出量および(もしくは)圧力水頭の測定値の経時変化の実測値と数値解ができるだけ一致するように土壌水分移動特性のパラメータを決定するものです。詳細な実験方法はEching et al.(1993)を参照してください。
MSOは,テンシオメータ使用の有無と土壌水分保持曲線を独立に決定するかどうかで大きく4種類に分けることができます。
[ ]土壌水分保持曲線を独立に決定
テンシオメータの本数
0から2本まで選択できます。
積算流出量の経時変化が記録されているファイル
テンシオメータの測定値が記録されているファイル
[ ]積算流出量を目的関数に含める
このチェックを外すと,テンシオメータの測定値のみが最適化の基準となるとともに,下部境界条件が圧力条件ではなく,フラックス境界条件となります。当然のことながら,テンシオメータの測定値が1本分以上なければなりません。
下端圧力水頭の経時変化が記録されているファイル
[ ]土壌水分保持データを追加
MSOでは測定できない低水分領域の土壌水分保持データを追加するような場合に特に有効です。とはいえ,van Genuchten式では低水分領域まで含めた場合の柔軟性には限界があることに留意すべきです。
1列目が体積含水率,2列目が圧力水頭(cm)です。[例]
終了時のカラム平均体積含水率
%でなはく,0から1の値を入力してください。